こんにちは、出目金です。
看護師として、デイサービスで機能訓練(からだを動かす練習のお手伝い)に関わってきました。

今日のテーマは「支持性(しじせい)」
聞き慣れない言葉ですよね。でも、暮らしのど真ん中にある、とても大事な力のお話です。


支持性=「自分の体重を支える力」

支持性とは、ひとことで言うと——

自分の体を、自分の足や腕で支える力のことです。

立っているとき。
椅子から立ち上がるとき。
トイレでズボンを上げ下げするとき。

私たちは無意識に、自分の体重を足で受け止めています。
この「支える力」が、支持性です。


支える力が落ちると、なにが起きる?

支持性が落ちてくると、こんなサインが現れます。

そして一番こわいのが——

転倒(てんとう)です。

体重を支えきれない瞬間に、体はバランスを崩します。
高齢の方の転倒は、骨折につながりやすく、
骨折をきっかけに、それまでの暮らしが大きく変わってしまうことも少なくありません。

支持性は、転倒予防の土台なんです。


デイサービスでは、こう鍛えています

「支える力」は、何歳からでも育て直すことができます。

平行棒(へいこうぼう)

両側の手すりにつかまりながら、立つ・歩く練習をします。

ポイントは「つかまれる安心感」の中で、
足にしっかり体重を乗せる経験を重ねること。

安心があるから、思いきって踏ん張れる。
その積み重ねが、支える力を呼び戻します。

トレーニングマシン

足や体幹(おなか・背中まわり)の筋肉を、
その方に合った負荷で、安全に鍛えます。

「きつい運動」ではありません。
「ちょうどいい運動」を、続けられるかたちで。
それが専門職の仕事です。


訓練の先にあるのは、「その人らしい暮らし」

ここが、一番お伝えしたいことです。

平行棒もマシンも、それ自体が目的ではありません。

つまり——

「その人らしい、自由な暮らし」を守ること。

支える力を育てることは、そのまま、
自由を守ることにつながっています。


おわりに

「最近、立ち上がるのがおっくうそう」
「歩くとき、ふらつきが増えた気がする」

ご家族のそんな気づきが、早めの一歩につながります。

支える力は、静かに落ちて、静かに育ちます。
気になることがあれば、どうぞお気軽にご相談くださいね。


出目金|看護師。デイサービスでの機能訓練指導・看護業務を経て、人の暮らしに寄り添う仕事をしています。